まず市の概要を教えてください。

氷見市は富山県の北西、能登半島東側の玄関口に位置してます。日本海側有数の氷見漁港には、四季を通じて約１万5千トンもの魚が水揚げされ、初夏の「マグロ」、冬の「ひみ寒ぶり」、そして広辞苑にも掲載されている「氷見鰯」が有名です。

地域課題を教えてください。

全国共通の課題かもしれませんが、当市も人口減少及び高齢化が進んでいます。また、製造業や建設業、サービス業は市内に多いのですが事務系の職場が少ないというのも市の課題です。
また、企業誘致という点でいうと、現時点ではすぐに立地することが出来る工業団地を保有していないという状況です。

市の取り組みを教えてください。

地域電子通貨の普及や働き方改革の取り組みを啓発するセミナーを行ったり、色んな取り組みをしていますが、中でも手厚いのは起業・創業・継業の支援です。
お金をかけないで売上向上に向けた相談を受ける氷見市ビジネスサポートセンター（以下、Himi-Biz）というものを運営しています。運営して3年が経つのですが、累計で約2,000件の相談を受けています。

Himi-Bizは、具体的にどんなことをしているのですか？

はい、まずHimi-Bizの相談は無料で、何回も相談可能となっています。
ヒアリングでは、企業さんの強み・弱みをしっかりお聞きしたうえで、売上向上に向けた施策や時にはビジネスマッチングなども提案する伴走型の支援を行っています。
Himi-Bizの“相談無料”、“何度でも相談可”、”お金をかけずに売上向上”という提案を3年間やってきたこともあり、少しずつ効果が出てきました。

具体的にどんな効果ですか？

Himi-Bizを利用した230事業者にアンケートを取りました。そのうち81業者から回答があり、コロナ禍にもかかわらず65%の事業者さんが現状維持もしくは売上が向上していると回答しました。
また、人口あたりの創業件数も多く、直近でも木材クラフトのお店、パン屋、スープ屋さんなどが創業しており、Himi-Biz、氷見商工会議所、市が一体となって支援する仕組みが出来ているため、新しいことにチャレンジしやすいというのも特徴だと思います。

ありがとうございます。市内の事業者も賑わい、創業者も増えている中でサテライトオフィスを誘致するのであれば、どんな企業と連携していきたいですか？

当市ではサービス業の事業者は増えているのですが、やはりＩＴや情報系、事務系の企業が少ないですね。氷見市民が多様な働き方・雇用先を見つけられるようにこれらの企業さんとは連携していきたいです。
また、氷見市の魅力と連携出来る企業さんにも注目しています。例えば、漁業や農業です。観光という側面と掛け合わせて、氷見市の特産品や観光情報などをもっと広く情報発信していきたいと考えておりますので、そういった分野が得意な企業さんとも連携していきたいです。

最後に企業さんへメッセージをお願いいたします。

氷見市は、非常に活発的かつ積極的にチャレンジする事業者が多い町です。そして、市としても初期投資や経営相談などチャレンジしやすく、事業を継続しやすい体制を整えており、市内の事業者も何か新しいことをやりたいと言ったらみんな助けてくれる町だと思います。
ただ、こういった活動や氷見市の魅力を対外的に十分伝えられているかといえば、まだまだです。氷見市の魅力をもっと引き出してくれる企業様と出会えることを楽しみにしております。