事業紹介

インタビューMESSAGE

氷見市ビジネスサポートセンター様

事業者HP
https://himi-biz.net/
事業所所在地
〒935-0016富山県氷見市本町14-7

企業紹介

富山県の魅力は?
・資源が非常に豊富で、県内それぞれの地域に土着文化があり、まだまだ認識されていない商品や伝統がたくさんある地域
富山ではどんな企業が活躍出来る?
・この地域を本気で面白くする。と思っている企業さん。
・また、豊富な資源を多様な価値観でブラッシュアップし、新しい魅力として発信してくれる企業さん。

インタビュー

地方で事業展開をしたい、進出をしたい企業さんが地域に馴染むためには、地域の事業者といかに連携していくか。
というのがポイントになります。
今回は、富山県氷見市で「お金をかけずに売上を上げる」をキーワードに日々県内の事業者の経営相談にのっている、氷見市ビジネスサポートセンターの岡田さんにインタビューを実施しました。
日々の活動や県内事業者がどんな相談をしているか、さらには地域の事業者と連携するコツもお話してくれました。

2年間で県内事業者の経営相談を2400件対応

まずは、岡田さんの自己紹介からお願いします。

氷見市ビジネスサポートセンター(以下、ヒミビズ)のセンター長の 岡田です。
広島県呉市出身で、前職は主に中小企業を対象にしたコンサルティング会社で働いておりました。
現在はご縁があって2020年の6月から富山県氷見市に移住し、ヒミビズの責任者をさせて頂いております。

ありがとうございます。
ヒミビズ とはどんな取り組みをされているのでしょうか。

Bizモデルという全国で20カ所以上に広がっている自治体主導の中小企業支援の取り組みになります。
北陸では、氷見市が初めてスタートし、今日まで(2022年8月17日)約2,400件の相談を頂いております。

2年間で2,400件の相談って、すごい相談件数ですね。
ちなみに、どんな相談が来ることが多いですか?

まず、前提としてヒミビズは「お金をかけずに売上アップのサポートをします」と発信しているので、「売上をどう上げるか」についてのご相談が最も多いです。
例えば「売木林業株式会社」という住宅解体事業などを行っている事業者の方から、「新しく社会貢献になるような事業を始めたい」とご相談がありました。
この売木林業さんですが、社名に“林業”という言葉が入っているので林業 の会社だと思われて、屋敷林の伐採や手入れをして欲しいなど林業関連の問い合わせが来ることがあった そうです。
私も最初は林業の会社と勘違いをしておりましたので 、屋号が決まった背景などを聞いてみました。
かつて、長野県の売木村にある高級資材を使って住宅を建てられていたことから、売木林業という社名になったそうです。
このような背景をお聞きする中、このような案をしてみました。
少子高齢化が進む社会において、空き家問題はこれから増えていきます。
そうなると、屋敷林の管理の問題もさらに増えてきます。
既に、屋敷林管理の相談が来ているのであれば、住宅解体のノウハウを使って屋敷林の伐採サービスを始めてみてはどうかと提案しました。
本来、ご相談にお越しになった目的でもある社会貢献になるような事業にもつながり、お金をかけずに自社が持つノウハウを活かした取り組みが出来ると思ったからです。
当然、問い合わせの中では対応出来ないものも出てくる可能性がありますので、専門的で難易度の高い問い合わせについては、専門の林業の方々と連携して対応出来る体制を作りました。
ご本人たちにとっては当たり前のことでも、第三者だからこそ事業者の皆さんが持つ長所を発見することができます。
出来ることを見える化し発信することで、新規事業が生まれ、売上につなげることができました。
また、屋敷林で困っている地域の方々にも喜んでもらえるサービスをつくることができました。

ありがとうございます。
ここまで具体的な提案を無料でしてもらえるなんて、市内の事業者さんからすると心強い存在ですね。
岡田さんが、日々相談を受けるなかで意識していることはありますか?

その人の一番の強みは何かを考えることです。
Bizモデルの創始者である、小出宗昭さんが話されていることですが、どんな相談者にも必ず、オリジナルなセールスポイントがあって、そのセールスポイント を軸にご相談頂いた事業者さんのやりたいこと、やれることを整理したうえで、提案をするように意識しています。

今ある素材でまだない魅力を

ありがとうございます。
日々、市内の事業者さんの相談を受けている岡田さんから見て、富山県の魅力はどんな所ですか?

とやま県は、漢字で書くと「富の山」と書くぐらいですので、コンパクトな町の中に豊富な資源があふれている地域です。
また、県内各地域に様々な土着文化があり、非常に興味深い地域です。

そのような富山県には、どんな企業さんであれば活躍出来ると思いますか?

これは、富山だけに言えることではありませんが、この地域を本気で面白くする。
と思っている企業さんであれば活躍出来ると思います。
その中でも、富山の豊かな資源に対して様々な視点から見ることが出来る事業者さんがいらっしゃれば、さらに活躍されると思います。
近年、世の中は大きく変化して多様な価値観が生まれてきています。
富山県民にとっては、当たり前かもしれませんが、既にある資源を様々な視点と多様な価値観でブラッシュアップしていくと、まだまだ新しいものが生まれるのではないかと思っております。

地域に受け入れられるための3つ

ありがとうございます。
最後に、富山県に興味を持っている企業さんやこれから富山県に進出する企業さんに対して、地域の事業者さんと上手く連携するためにアドバイスを頂けますか?

いくつかありますが、大きく分けて3つあります。
まず 1つ目は地域の方々が取り組まれていることや考えていることをリスペクトして、お話を伺って欲しいです。
今まで、その地域で様々な活動をされてきたから『今』があるわけで、リスペクトをしてお話を伺えると地域の方々の信頼を勝ち得ていくことが出来ると思います。

次に、2つ目は成果を出すということです。
地域に限った話ではありませんが 、新しい取り組みであれば1,2年は応援してくれるかもしれません。
しかし、さすがにいつまでも成果がないと見放されてしまうかもしれません。

最後に、3つ目はとにかく行動することです。
地域事業を行うということは、理屈だけで通らないことも多く、いかに行動して人間関係を構築していけるかという点は、事業活動において大きな影響を与えると思います。